文化遺産を詩で表現しようコンクール[Patrimoines en poésie concours]
今日はフランス、パリを含む地域圏、イル・ド・フランスの文化省が企画する8歳から12歳向けのあるコンクールをご紹介したいと思います!
文化遺産を詩で表現しようコンクール[Patrimoines en poésie concours]は今年で5回目となる子供向けのコンクールで、イル・ド・フランス地域圏にある文化遺産や芸術作品を観て、それを詩にし、発表するというコンクール。しかもこの取り組みは、地域のお役所によって企画され、かつデザインもPOPで、教育的にも凄くわかりやすい説明をしているのです!
まず3つのキットがダウンロード可能になっていて、これもキャッチーなイラストを使い、より親しみやすくしています。
詩とは何かを学ぶキット、プラスそれを実践できる遊び心満載のワークシート
詩を創作するにあたり、7つのコツ
イル・ド・フランス地域圏の文化遺産のポストカード(ちなみにとっても可愛い)
サイトからは去年のコンクールの受賞者の作品も見れ、中にはフジタの作品を観てポエムを書き、優勝した子ども作品もありました!
学ぶキットページはこのようになっており、詩がどういうものかを楽しく学べるものになっています。
内容はというと、約10の項目に分かれていて、例えば、
Yoga Poétique [どう観察するか]
Sens poétique [詩の感覚]
Cadavre exquis du patrimoine [言葉つなぎ遊び:1925年フランスの芸術動向「シュールレアリズム」が生み出した言葉遊びで、複数の人がなんの関連のないものをつなげていくもの]
Calligramme du patrimoine [フランスの詩人ギヨム・アポリネール考案の詩句の配置がデッサンとなったとなるもの]
Acrostiche [並べた最初の文字を縦読みすると隠された意味が出てくるもの]
Jeu de riche[韻遊び]
などなど。一部をご紹介しましたがこのように、楽しくかつ深く学べる内容になっているのです!
このキットに従ったワークシートはこのようになっており、
目的、必要なもの、方法と記してあり、ワークシートを進めることが出来ます。
2つ目の7つのコツ
3つ目は、この取り組みのポストカード!こんな可愛いイラストがダウンロードできちゃうなんて、すごい!笑
リンクも貼ってあるので、どうぞサイトに行って見てくださいね!
ちなみにこのイラスト担当しているのはNinaAndOtherLittleThings さん。ご興味がある方はぜひ。
この取り組みは凄く興味深くって、いかにフランスが文化の国で、言葉で表現することを大切にしているかがわかるな〜と思いました。住んでいてわかりますが、もうフランス人よく喋る、そして書くことに慣れている!私たちの職業上どうしても書くことが多くなるのですが、彼らの表現する文章のレベルにいつも、落ち込みつつ、私も頑張ろうと思ったりすることも多いです。
何かを観て、それを吐き出す、変換する行為はとっても大事だと痛感しているので、自分が子供ができたときはこの練習ができる機会をいっぱい作ってあげたいな。なんて思う今日この頃です。
ちなみに応募は9月15日から12月15日にかけて行い、来年3月の世界遺産Dayに合わせて、受賞者が発表される模様です。
フランスの文化的取り組みのご紹介はいかがだったでしょうか?
これからもちょくちょくブログで取り上げていこうと思います!コメントも大歓迎なので、是非是非皆様のご意見聞かせてくださいね。
モロー林 翔子